男女の違い。女性が思う彼氏の不可解な言動
風俗嬢のみなさんはストレスがある時に
それを誰かに話すと解消される事ってありませんか?
なぜ男性はそれでストレス解消されないのか、
男女の違いについてご紹介1
【ぐっどうぃる博士×朝井麻由美 彼の不可解な行動6】男性は、なぜストレスがあるときに、それを話すことで解消しないのでしょう?
今回の相談者:しょうこさん(26歳、営業職、彼氏なし)
女性と違って、男性はイライラしているときに放っておいてほしいという話を聞いたことがあります。なぜでしょうか?
■男性は、問題を恋人に打ち明けることを「無能」だと感じている!?
朝井麻由美(以下朝井):男性ってイライラしているとき、それを誰かに話すことで解消するのではなく、静かに気持ちが収まるのを待っているのですよね? そう聞いたことがあります。
博士:ええ、たしかに似たようなことが言われています。一つは「男性は問題を抱えると、誰にも言わず自分一人で解決しようとする」という話があります。
男女の考えのちがいを世に知らしめた心理学者で、その権威でもあるジョン・グレイは、著書『ベスト・パートナーになるために』の中で「男性は問題を抱えると、そのたった一つの問題を解決するために全神経を集中する」というようなことを言っていて、「一旦それに集中すると他のことは全て忘れ去ってしまう」と言っています。
朝井:問題解決に集中するから、しゃべらなくなるんですね。
博士:ええ、デートも上の空になります。
僕が思うに、それに加えて、問題を恋人に打ち明けることは、自分が無能だとバラすようなものだから、したくないというのもあるでしょう。
朝井:無能ですか?
博士:はい。男性が重視しているものが2つあり、そのうちの一つがサバイバルスキル、つまり生き残る力だと僕は思っています。生き残る力は、たとえば高いセンスだったり、冒険心だったり、バイタリティだったり、問題解決力だったりします。それを否定されると、男性は強く傷つくということです。
朝井:なるほど。
博士:たとえば、デートで彼が道に迷っているとき、女性が親切心で「誰かに道を聞いてみたら?」と助言すると、その言葉で傷つく男性がいます。それは「あなたは、デートで道に迷っていて、それだけでも無能なのに、自分でその問題を解決する方法も見つけられないのね。見てられないから私が助言してあげるわよ」と言われているように感じるからです。
朝井:……被害妄想ですね。
博士:はい。そう思います。女性の前でサバイバルスキルが高いと見せたいのでしょう。女性からの助言が、男性を傷つけることはよくあるので注意が必要です。
もう一つ言われていることは、男性は仕事から帰ってきたとき、緊張した仕事モードから、ゆったりとした家庭モードに切り替えるのを、黙ってぼんやりとしながらするというもの。これに対して女性は、たくさん相手と話して、話しているうちに安心して心を家庭モードに切り替えていくというものです。
先の『ベスト・パートナーになるために』で、ジョン・グレイは、「女性は仕事から帰宅すると、1日の出来事、特に不快だったことをしゃべりまくる。それは、ほとんどの場合夫に耳を傾けてほしいだけだ」というようなことを言っています。
だから男性が仕事から帰ってきて黙っていると不安になるのだそうです。というのも男性とちがい、女性が黙るときは、相手を強烈に傷つける言葉を言わないとならないときだったり、相手に愛想をつかして去っていくときだからなのだそうです。
朝井:でも、ここまでフンフンと伺っていてアレですが、私は実はイライラしても、問題を抱えても相手には話さず、黙っているんです。だから「男性はイライラしているときに黙っている」というのは都市伝説で、個人の気質の問題なのではないでしょうか?
博士:なるほど。僕自身は、このジョン・グレイ博士の本に共感し、実践し、それによって恋人との関係をよくしてきた経験もあるのですが、でも、おっしゃる通り都市伝説の可能性もありますね。
この都市伝説か事実かの曖昧な境界線に関して、オギ・オーガス、サイ・ガダム著の『性欲の科学』という本では、次のように書かれています。
『たとえば、男は女よりも背が高いと言ったとしよう。そう言えるのは、男性の平均身長が女性の平均身長よりも高いからだ。しかし世の中には、背の高い女性もいれば、背の低い男性もいるので、そうした平均がすべてではないし、そうした一般化には限界もある。それでも、男女の平均身長には実際に差があると認識することで、科学者たちはその理由を探すことができる。そして、女性よりも男性のほうが、脳の下垂体からの成長ホルモンの分泌量が多いといったことを発見できるのだ。』
朝井:つまり、私がレアケースなだけという可能性もあって、私ひとりの例外だけでは、都市伝説とは断言できないということですか?
博士:まあ、そうです。たとえば、「個人差はあるものの、男性のほうが仕事から帰ってきて、ぼんやりとしながら気持ちを切り替えることが統計的に有意に多い」というようなことかもしれません。そうであれば、あくまでも統計的に、という話ですので、女性の中には少数ながらも朝井さんのように、「ストレスを相手に話して発散する」という手段を選ばない方もいるかもしれません。
朝井:なるほど。
■心理学の多くのことが、都市伝説という可能性もある!
博士:この曖昧な境界線をもう少し掘り下げると、同じく『性欲の科学』に、「現在わかっていることのほとんどは、心理学専攻の若者の行動がべースになっている」とあります。なぜなら心理学の実験では、研究者の所属する大学の学生を使うのが便利かつ楽だからです。
朝井:そういえば、大学のときに心理学の授業を取っていたのですが、教授が論文を書くためのアンケートや、ヒアリング調査に何度か協力したことがあります。
博士:そう。でも学生は、仕事の経験もなく、お金のありがたみもわからず、性欲も盛んで、精神的に成熟しているとは言えません。彼らが人間の代表とは言えないのではないかという議論が多くあり、僕もそれに同感です。
朝井:そういう意味では、心理学で言われていることのどこまでが真実か実のところよくわからない。ということですか? 言ってしまえば心理学の多くのことが、都市伝説という可能性もあるってことですか?
博士:そこなんです。それを解決するには、その論拠となっている論文をきちんと読むしかないのだと思います。
朝井:未発達の学問なんですね。
博士:いえ、「論拠となっている論文をきちんと読む」というのは、どの分野においても言えることで、今の心理学が特別未発達とは言いません。ただ、心理学はその対象が人間の心なので、物理学や生物学よりずっと複雑で扱いにくい分野だとは思います。
朝井:多種多様な人種や民族があり、子供から老人までいて、男女があり、会社や家族などに所属したりしなかったり、言葉を話して、いろんなことを考えている……。たしかに物理学や生物学よりずっと複雑そうです。
博士:それにもかかわらず、ここまで発展させてきた心理学という分野は、すごいとしか思えません。
その前提で、さらに続けますが、ノーベル経済学賞を取ったダニエル・カーネマンが面白い指摘を彼の著書『ファスト&スロー』の中でしています。それは人が統計学的直感に弱いということ。そして、心理学者もその例外ではないという指摘です。
朝井:心理学者が、意図せず都市伝説を作ってしまうかもしれないということですか?
博士:はい、ダニエル・カーネマンはそう言っています。『ファスト&スロー』を参考に言えば、たとえば6歳児の語彙数は女児の方が男児より多い。でも、個人差が大きく、サンプルの取り方次第では、まったく逆の結果が偶然に出てしまうことがあるのだそうです。
で、そうならないための唯一の方法は、「十分に大きな標本数をとること」なのだそうでが、この十分に大きな標本数というのは、計算によって出せるものの、多くの心理学者はそれをしていないと書かれています。
興味深いことは、ダニエル・カーネマン自身も統計学的な専門知識を持ちながら、直感に頼って十分に大きな標本数を取らずに実験をしていたことがあり、彼が気になって調べてみたところ、彼の所属するミシガン大学の研究者の大半も同じ過ちを犯していたとのことです。
朝井:研究者でもそういうことがあるのですね。
博士:さらに言えば、実験に用いた人がどこかの大学の心理学を専攻している学生なのか、それとも社会にでて何年もたった大人なのか、どのような社会的背景のある国の人なのかを知る必要がありますし、どんな実験やアンケートをしたのかなどを吟味しないとならないでしょう。
心理学者は、もちろんそのようなことをすべてて示していて、その上で仮説をたて、実証しているはずです。我々は、そのような視点で論拠となる論文をきちんと、読まないと、都市伝説かどうかわからないということです。
朝井:大変。
博士:ええ、大変です。驚いたことは、ある科学情報のバラエティ番組で、「女性を落とすときにはカフェインが効果的」と専門家が話していました。でもその実験はなんとネズミが対象となっている実験なのです。専門家は「動物実験ですが」と前置きしていますが、聞いている人はそれがすっとんでいます。
朝井:ネズミと人間じゃ全然違います!(笑)
博士:また、Facebookで友人が、「食事のタイミングがあなたの人生を変える」という記事をシェアしていたのですが、その論拠の一つはなんとショウジョウバエの実験からでした。著者は親切で論拠となっている論文を載せており、そこにショウジョウバエの学名ドロソフィラ(Drosophilidae)と書いてあるのですが、一般人はそこを読みません。
朝井:そうですね。論文の一部だけ切り取って分かった気になっていたらダメですね。
博士:男女差に関するどこまでが都市伝説でどこまでが事実で、それはどの程度の個体差があるのかを僕も知りたいですが、その論拠となる論文を読み、その後、他の研究者が追試した論文を読み込んでいくというのが面倒臭すぎて僕はしていません。
だから男女にちがいに限らず、世の中の専門家が話すことは疑ったほうがいいです。やみくもに疑うのではなく、「その論拠はなんなのだろう?」「どういう専門分野からの発言だろう?」という具合に。専門家以外の人が、学術的っぽく話していることは、もはや世間話くらいに思ったほうがいいかもしれませんね(笑)
朝井:そうします!
博士:ただ、最後に言っておくと、僕は男女の考えのちがいの権威であるジョン・グレイ博士を尊敬していて、男女関係で悩んだ人には、これからもずっと彼の本をすすめるだろうということです。それに彼の説に関する論拠を僕が調べていないだけで、彼が正しくないと言っているわけでもないとも言っておきます。
■彼氏にイライラをぶつけてしまうのはNG
朝井:話を今回の悩み相談に戻してもいいですか?
博士:はい。では、ちなみに朝井さんは「実はイライラしても、問題を抱えても相手に話さず、黙っている」とおっしゃっていましたが、誰にも言わずに解消するということですか?
朝井:そういうわけではありません。友人相手だけに公開しているSNSに書いたりします。
博士:そこは人に話したいんですね。じゃあ、ジョン・グレイの言っている女性の特徴とあまり変わらないかもしれません。「男性は誰にも話さず、自分で解決しようとする」ということなので、SNSにも書きません。
朝井:私がSNSに書くのは、人に話したい、とはまた少しちがいます。SNSで投げっぱなしでよくて、人からの反応はいらないので。
博士:誰も聞いてくれなくてもいいってこと?
朝井:いいです。ただ誰ともない方向に向かって叫ぶだけです。海に向かって叫ぶようなものです。
博士:うーん。そうなると、世に言われる、自分で問題を解決する男性の心理とも少しちがうということですか。でも、まあ、朝井さんのその方法は、イライラの解消法として正しいと思います。
というのも、恋愛相談にのっていて、女性にありがちだと感じるのが、彼氏にイライラをぶつけてしまうこと。
男性を好きにさせるには、あるいは彼とのいい関係を維持したいなら、イライラはぶつけないほうがいいと僕は思っています。その理由は男性がうんざりして去っていくからです。
朝井:でも、彼女に「何かあったら、なんでも言って」と言う男性っていますよね?
博士:います。でも、それを信じてなんでも言っていたら、彼は去っていくでしょう。
朝井:日本語って難しいですね。
博士:いえ、これは日本語の問題ではなく、その男性が「自分が許容できる範囲を理解していない」ということです。彼らは本当に「なんでも言ってほしい」と最初は思っています。だから、恋愛経験の少ない男性が、そのようなことを言いがちだと思います。
朝井:そうだったんですね。
博士:いろいろな相談を聞いていて思うのですが、人が言っていることを鵜呑みにしないことです。
恋人のような利害関係では、相手に好かれるために背伸びをしたり、相手を思い通りにするために駆け引きをしたりして嘘をつくこともあります。
また、先の例のように、自分を理解していないのに、簡単に「困ったことがあったらなんでも言って」「成長したいから、ダメ出したくさんして」と言ったりします。あるいは「すっぴんとか、ジャージ姿とか気にしないから」と言っておいて、女性がそれに甘えて言う通りにすれば、男性は自分でも気づかぬ間に彼女に女性としての興味を失っていき、セックスレスになったりします。
結婚を前提に付き合ってほしいと言いながら、わずか数ヶ月で別れを宣言する男性もいます。なんというか、多くの人は、そのとき思ったことをそのまま言っているだけにすぎないと感じます。
それは逆に「お前とは復縁する気はない」と断言したとしても、気にする必要はないとも言えます。
朝井:じゃあ、付き合ったら、基本的には相手が何を言おうが、その相手に愚痴やストレスを言わないほうがよい、ということでしょうか?
博士:それがベストだと思います。ただ、それだと辛いでしょうから、10個愚痴があったら1つか2つ程度言うに留め、彼の許容量や、彼が今どれくらい恋愛にエネルギを注げるのか様子を見ながら、調整したほうがいいと思います。
朝井:大変ですね。
博士:利害関係を維持するのは、どんな場合でも努力がいると思います。
朝井:それはそうですね。
博士:今日もだいたい言いたいことを言ったので、また次回。
朝井:よかった! 今回も引き延ばしなしでした!
【まとめ】
1)男性は問題を誰にも打ち明けずに自分で解決したがる。
2)男性は、センス、問題解決力など、サバイバルスキルを重視していて、それを女性に否定されるととてもつらい。
3)2であるがゆえ、男性への助言には注意が必要。
4)よく言われている男女差の多くが都市伝説かもしれない。
5)それが都市伝説かどうかを確認するには、論拠となっている論文を読む必要がある。
6)恋人に愚痴をいうのは、たとえ恋人が望んでいても、避けたほうが良い。
7)人は自分の許容量を知らないことがある。だから「なんでも言って」といってもそれを鵜呑みにしてはいけない。(構成:ぐっどうぃる博士、朝井麻由美)
出典http://woman.mynavi.jp/article/160503-40/
出典http://www.pref.kyoto.jp/chutan/ehoken/1305520593920.html