アカデミー賞速報
アカデミー賞速報
日本人の間では、大した興味を持たれていないせいで昔みたいに民放テレビで字幕付きで放送してくれなくなった米アカデミー賞。まぁ時代が変わったおかげでネットを介してリアルタイムで結果はわかるので、それはそれで良いのですが。
さて、美術賞とメイクアップ賞を「パンズ・ラビリンス」が獲りましたね。この映画、私は未見ですがギレルモ・デル・トロ監督がやっと世に認められたのかなと。あれがデビュー作なのか「ミミック」を観た時に話はデカい虫が出てくるホラーで、なんて事は無いんだけど、独創的な映像美としっかりとした演出で「良い脚本と出会ったら凄そう」と思っていた人です。まぁそのミミックもタイトルデザインは当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったカイル・クーパーだったんですが。DVDになったら観よう。
助演男優賞!アラン・アーキンが獲りましたね!!日本人に名前は知られていませんが誰だって彼の出ている作品を絶対に何本も観ているんですけどね。「リトル・ミス・サンシャイン」は観ました。最後のまとめ方がやや日本の2時間ドラマっぽかったですけれど、なかなか良い映画です。アラン・アーキン以外も役者がみんな良かった。アラン・アーキンは確かにおいしい役だし上手かったけど、この受賞は完全に功労賞的な受賞ですね。「アメリカ上陸作戦」「愛すれど心寂しく」以来のノミネートだったはずですからね。「ドリーム・ガール」で本命視されていたエディ・マーフィは、その場で会場から姿を消したとか。
「硫黄島」が音響編集賞とりましたね。SF映画受賞が多いと思われがちですが戦争系も強く「プラベート・ライアン」「パール・ハーバー」「U-571」なんかも獲ってますね。戦場の臨場感が音響効果を発揮し易いんでしょうか?
長編アニメーション部門「ハッピー・フィート」ですね。今流れている予告編を観る限りは、面白そう。っていうかCGアニメの技術はどこまでいっちゃいうんでしょう?メチャメチャ金かかってそうですね。
これ監督は「ベイブ」のジョージ・ミラー。お恥ずかしい話、「ベイブ」が話題になった頃「ジョージ・ミラーって同姓同名じゃん!本名だとしてもまずいよそれは」と勝手に自分の知っている「マッド・マックス」のジョージ・ミラー御大と同姓同名の新人監督だと思っていたんです。だって、まさかねぇ・・・。
「ディパーテッド」脚色賞受賞・・・いやぁ他のノミネート作品は未見ですけどね、それはマズイでしょう。「インファナル・アフェア」の方が数段良かったでしょうに・・・
衣装デザイン賞は「マリー・アントワネット」。これは妥当ですかね。この部門はどうしても史劇が目立ちますから。ノミネートされていた「プラダを着た悪魔」も良かったですけどね。「マリー〜」まだ観てないんですよねぇ。観たいんだけど。
撮影賞も「パンズ・ラビリンス」。凄いな。
特殊効果賞は「P・O・Cデッドマンズ・チェスト」。この辺りは専門家レベルじゃないと実際の凄さがわからないのであれですけど、歴代のアメリカ映画の興行成績を次々と塗り替えたハリウッドにおける功績は評価されて然るべき。だって他ノミネートの「スーパーマン・リターンズ」と「ポセイドン」と言えば去年の二大赤字映画のはず・・・
外国語映画賞は流れ的に「パンズ・ラビリンス」かと思いきや、「善き人のためのソナタ」。これは今渋谷シネマライズで単館でかかっていますが、やたら評判良いですね。これも観たい!
助演女優賞。テッパンで「ドリーム・ガールズ」のジェニファー・ハドソン。菊地凛子さんが獲れなかったのは残念ですがまぁこれは仕方無いですよ。アメリカ的には絶対譲れないでしょう。ただジェニファー・ハドソンの今後を危惧するのは私だけではないはず。オスカーの呪縛・・・
音楽賞「バベル」。グスターボ・サンタオラヤ、彼、力あるなぁ。去年の「ブロークバック・マウンテン」に続いて2連続。確かに「ブローク〜」の音楽は良かったし。
オリジナル脚本賞、「リトル・ミス・サンシャイン」。へぇ、意外。面白い脚本だったけれど、どちらかというと役者の上手さで魅せていたのに。未見ながら「バベル」が獲るのではと思っていただけに。
オリジナル歌曲賞が「不都合な真実」の主題歌メリッサ・エスリッジの「we need to wake up」。これには「ドリーム・ガールス」関係者は大ショックでしょう。3曲もノミネートされていれば獲ったも同然と高を括っていたことでしょう。長編ドキュメンタリー賞も獲った「不都合な〜」は映画のテーマも地球温暖化と無視出来ないし、実際に曲も良いです。私も好きです。グラミーにもノミネートされていましたよね。
編集賞が「ディパーテッド」。他との比較はわかりませんが、悪くなかったと思います。良くもなかったけど。
主演女優賞。「クイーン」のヘレン・ミレン。本命でしたね。本作は未見ですが獲るべくして獲ったのでしょう。良い女優さんです。
主演男優賞。「ラスト・キング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィティカー。OKでしょう。当然でしょう。名前は知らなくても鶴瓶にそっくりな黒人俳優と言えばみんなわかりますよね。ディカプリオは、獲れなくて当然。
ところで「ラスト〜」ってアミン大統領の話ですよね?20年以上前に「食人大統領アミン」っていうヤコ・ペッティのパクリみたいな映画ありましたよねぇ・・・誰も知らないと思うけど。
うわぁぁぁぁぁ・・・やっちゃったよぉ。「ディパーテッド」が作品賞と監督賞。有り得ないでしょう。ハリウッドはバカだ!最低だ!
10年後に振り返ったときに「ディパーテッド」が「硫黄島からの手紙」や「バベル」より優れた作品だと言われているはずがないじゃないか。ヘタすりゃ忘れられていてもおかしくないレベルだろぅ?
スコセッシを評価したいのはわかる、わかるよ。でもアカデミー会員さん今までだってずっとスルーしてきたでしょ?「アビエイター」だって「ギャング・オブ・ニューヨーク」だってあれで獲らせちゃダメなのはわかっていたんでしょ?
確かに今後スコセッシが昔みたいなアグレッシブな映画を撮れないかもしれない。仕方ないじゃん。でも「タクシードライバー」を「レイジング・ブル」を「グッド・フェローズ」を誰も忘れやしないって。
総括-去年は「クラッシュ」の受賞と正しい選択をしたアカデミー会員たちよ、おじちゃんは失望したよ・・・
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