ビートたけし　橋下徹市長を「落ち目のアイドル」と表した

物凄い行き会いがあった政治家が、ある発言で駄目になってしまう。２０１３年に、その例で思い出されるのが、橋下徹大阪市長の「慰安婦」発言です。橋下氏はどうして、世の中から叩かれたのでしょうか？新刊「ヒンシュクの達人」を描いたばかりのビートたけし氏が、政治家の発言の仕方、本音と建前の使い方についてお教えします。

顰蹙を間違ってかうと、大ごとになるのが政治の世界です。政治家は注目される仕事ですが、マスコミから、反対勢力からいつも厳しい視線を浴びています。なので変な発言をすると、世間から叩かれてしまいます。

ただ一方で、はっきりと本質を付ける政治家が「よく言った」と評判を受け、カリスマとして扱われるのです。なので、政治家に人一倍のバランスが要求されるのです。

そこで、このバランスをいきなり失くしたのが橋下徹・大阪市長です。この人は、建前ばっかりの日本という国を全然わかっておらず、失敗しました。

２０１２年は、この人を見ない人はないくらいだったのに、近頃だと話題に上がることもほとんどないです。１３年９月には大阪堺市の市長選でも敗れ、共同代表の「日本維新の会」の勢いもなくなりました。

橋下市長が世の中から見放されることになった要因は、やはり「慰安婦は必要でした」と発言したことだと思います。「それは言わないでしょ」という話に、まっすぐに突っ込んでしまいました。ですがはっきり言うと、日本は「それは言わないでした」と建て前ばかりで成立しているんですよ。

ソープでＨしていることは全員理解しているけど、「売春は違法だ」とはっきり言う人はいないですよね。

まあ、エロに関したことではないです。憲法だと軍隊は所持しないとなっているが、本当は世界から見て大きな軍事力が存在します。【般若湯】と言い隠れて坊主が隠れて酒を飲んだのは昔からですもんね。それを声を上げていうのは下品だし、笑えないのです。

で、この人は「シモ話」という手を出してはいけない所に手を出してしまったのです。

最終的に、橋下市長は「落ち目のアイドル」と同じです。始めは「清純派」で売れていたアイドルが、人気が無くなると濡れ場をするようになり、最終的に全身をさらけ出すのです。アダルトビデオに出る人もいます。生き残るのに、ついには下半身に頼るしかないんですよね。

橋下市長も同じもんです。「地方分権」「官僚制度を壊す」と言って全員が共感してたのに、しばらくしたら飽きられ、世の中から注目されたくてシモ系の話をしだした。彼は信念と言ってますが、要するに周りからすると「落ち目のアイドル」と同じです。かっこ悪いですね。