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イーサン・ホーク

(今月の男 イーサン・ホーク)
世の中にはまだまだ知らない映画がいっぱいあります。
先日、普通にテレビでオンエアしてた映画は「恋人はセックス依存症」。
地上波なのにこのタイトルの日本未公開映画。
当然鑑賞したのですが、これが普通にいい映画だったりしたのでした。
主演はマーク・ラファロ。
マーク・ラファロ、といってもピンとくる人はあんまりいないかもしれませんが、
1年前に取り上げたテレンス・ハワード並みに、
私にとっては、“最近、気づけくといつも出てる人”です。
この2年ほどでも、エドワード・ノートンから超人ハルクを引き継いだ
「アベンジャーズ」(これがいちばん有名でしょう)。
その「恋人はセックス依存症」、
ジェシー・アイゼンバーグ主演のどんでん返しもの「グランド・イリュージョン」、前回触れたキーラ・ナイトレイのバンドもの「はじまりのうた」、これも先月から日本未公開の、実在のレスリング選手を演じた「フxックスキャッチャー」と出まくり、
しかもすべて主役・準主役級での登板です。
顔を見れば「ああ、なんか見たことある」と思い出す方は多いかもしれませんが、
日本での認知度はまだまだ低いのでしょう。
ルックス的にはビリー・ボブ・ソーントンにも見えるし、
チャズ・バルミンテリにも見えるし、
ベン・スティラーにも見えたりします。
“新品のビリー・クリスタル”と呼びたい時もあります。
私個人の見解です、すいません。
と今回はマーク・ラファロでいこうかと思ったのですが、
「はじまりのうた」
「フォックスキャッチャー」ともに、
もう公開が微妙な時期とのこと・・・。
じゃあ、マーク・ラファロが「クロッシング・デイ」で共演した
イーサン・ホークの話にしましょうか(適当)。
ちなみにこの号が出るころはもうアカデミー賞の最優秀賞も発表になっていますが、
助演男優賞5人の中に、
ラファロ(「フォックスキャッチャー」)、ホーク、ノートンがそろい踏みでした。
ホークは「6才のボク~」のリチャード・リンクレイター監督の
「恋人までの距離」シリーズでも有名で、
さてここから暴言を吐きますが、
この10年のホークの出演映画はだいたい、
“リンクレイター、おもしろB級映画、リンクレイター、おもしろB級映画”
の交互状態です。
いつのまに、B級SF、B級ホラー、B級アクション、B級アクション、Bサスペンスは
ホークの独壇場になっていたのでしょうか。
しかも、面倒なことに、B級だけどだいたいおもしろい。
「テイキング・ライブス」でFBI捜査官アンジェリーナ・ジョリーと肉体関係を持つ
容疑者ホーク、「ロード・オブ・ウォー」で
武器商人のまつ毛番長ニコラス・ケイジを追う刑事ホーク、
刑事アクション「アサルト13 要塞警察」、
近未来パンパイヤ「デイブレイカー」、
カーチェイス「ゲッタウェイスーパースネーク」、
売れない作家ホークが不気味な屋敷で恐ろしい8ミリフィルムを見つけ、
というなんかあの映画やその映画を思い出すホラー「フッテージ」。
安心・安定の作品選び。
つまらないことはないけど、特に人にお勧めはしない。
見ている間は十分に楽しんだけど1年後にはあらすじは軽くうろ覚え。
そんな微妙な作品群に妙になじむ。
その名はイーサン・ホーク(以上、全部褒めてます)。
そんなホークの最新作が「ブリデスティネーション」。
時間旅行ができる政府のエージョントが、
恐ろしい事件を未然に防ぐために、60年代から80年代を行き来するが、
そこで不思議な青年と知り合い・・・という話。
似た設定では、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリスの
「LOOPER/ルーパー」がありますが、
B級感ではホークは負けてません(褒めてます)。
でもね、本等におもしろかったんですよ。
ぜひ一人で観て、うわ「あれがあれで、それがそれか!」的な驚きを味わい、
そしてそれを友だちと共有できずに、
しみじみと一人噛み締めてほしいものです(お勧めします)。