東京都の調査によりますと、去年1年間のうちに新たにエイズウイルスの感染が確認された10代が148人ともなっており、過去最多の増加人数となったそうだ。

昨年末、日本において感染している事を知っているのに複数の女性を無理矢理レイプした男性に懲役32年の刑が下される判決がありました。レイプとまではいかない方でも感染を知った上で性的関係を持ってしまう人も中にはいるかもしれません。

それでは感染を知った上で性交、そして性交類似行為を行った場合、または相手を感染させてしまった場合は罪に問われてしまうのでしょうか？
エイズの歴史も踏まえて解説していきます。
◎エイズの歴史

エイズ(後天性免疫不全症候群というものはヒト免疫不全ウィルス(HIV)の感染により引き起こされる疾患。便宜上《エイズウイルス》と呼ばれる事もあります。
この疾患は前世紀の後半、謎の疾患として1980年代に確認されて、同性愛者に多くのその症状が発生した事から(ホモシェクシャルの場合、性交類似行為(特に肛淫)の際に、出血を伴う事から感染のリスクが飛躍的に上昇)キリスト教社会において、聖書の禁ずる同性愛に対する天罰などの噂が広まっており、感染者に対する偏見というもの助長する結果になっている。

この疾患は根治する方法は現在医学でも確率されておらず、正解中の感染の増加が増えている。
ただ、発症を抑える薬剤の開発も進歩している。
エイズに関して偏見を払拭し、この病と向き合うべきだという時代になったのです。

エイズは性行為感染症の一種としまして、カテゴライズされています。ですが、通常のスキンの着用などで感染を防ぐ事が出来るのです。これを奨励して感染の拡大を防いでいる地域もある一方ですが、発展途上国などで貧困などの理由から感染予防の政策が十分になっていません。
世界的な感染防止の啓蒙が必要とされています。

少しではありますが、極端な例をあげるとすれば、アパルトヘイト廃止後、治安が悪化した南アフリカ共和国では処女をレイプすればエイズが完治するという根も葉もない噂が広まった。それが大きな一要因として、感染者が人口にしめる割合が極めて高い現状となったと聞いた事があります。
◎感染を知った上で性交に及んでしまったら罪になってしまうのか？

国内の現状を見てみると、当初は性行為による感染によって、凝固因子製剤による感染がか数を占めていたが、現在は性行為等の感染が拡大してしまい、他の先進国では感染率というのが低下しているのに対して、日本では増加している傾向。
現在では、匿名でエイズ検査を受ける事が出来ます。
自分が感染者であるか知るのは容易です。
ですが、陽性の反応が出て、自ら感染者である事を知った上で、性交、性交類似行為に及んでしまった場合はどうだろうか。

エイズに関する知識が十分でなかった時代。
米国では警察官にエイズ感染者が唾液を吐きかけてしまっただけで殺人未遂で逮捕されたというニュースを聞いた事がありますが、現在ではその解釈が到底不可能といえるでしょう。
しかしながら疾患の感染を意図に、感染の可能性を知っていながらもそれでも良いと考え(未必の故意)、性交などに及んでいた場合に関しては、エイズも疾患である以上は、人の生理昨日に障害を与えてしまう事。
また、人の健康状態に不良に原稿している事は間違いないのです。刑法204条の傷害罪の成立は間違いといえるだろう。

詣る
◎相手が死亡してしまったらどうする？

感染させられた者が死亡した場合は刑法205条の傷害致死は成立するのか。

死亡とエイズの間の因果関係の問題となっており、エイズの場合は発症として、カンジタ症などの特定の症状が発生した事で認定されている。
この事から特定の症状によって死亡してしまった場合は因果関係は容易に肯定出来るものと考えられている。
免疫力の低下によって多様な症状が発生していくので、エイズ発症の定義としている特定の疾患以外によって死亡の場合、因果関係はかなり微妙な場合も有り得る。

◎潜伏期間が大きな問題になっている。
何より問題視されているのはエイズ感染から発症までに5年～10年は掛かると言われている(最近はというと3年後程度での発症の例が多数報告されている)エイズを感染させた事によって、傷害罪での刑が確定とされた場合、その後は感染者が薬を飲まないで発症した場合は、傷害致死の刑事責任を追及出来ないのです(訴因の同一性と一時不再理の問題)。
この点に関しては今後、改憲も含めての検討の余地がある。

最報になりましたが、スキン等で感染防止というのは確かに有効かといえると思いますが、個人的に祝福された婚姻関係にある男女の性交渉のみであるのなら感染はほとんど心配しなくても良くなるとは思います。
ですが、それは時代遅れと思われる発想なのでしょうか。